Ash-Stone

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Collaboration

DATE

Feb 14, 2022

Ash-Stone

陶芸は、窯から出すまで何があるかわからない。 季節によって変わる生地の収縮や乾燥時間や釉薬の厚み。

土は、焼き上がるまでに各段階で収縮し、焼き上がりの大きさは約10%も小さくなる。窯の中でも、器たちは、過酷な試練を課されているのだ。

その試練を耐え抜き、製品となり、店頭に並ぶのはおよそ80%。残りの20%は、歪み、色むら、割れなど様々な理由から、選別されてしまう。

ある日、学生時代から器を愛用してくれている渡辺くんから、結婚の嬉しい報告と依頼をもらった。 「ONE KILNで結婚指輪を作ってもらえませんか?」

「陶器で?」とはじめは戸惑ったが、友人の彫金師、濵野くんとならなんとかできるかも!と思いつき、すぐに相談。どういったテクスチャーが指輪に合うのか、選別された破片を2人であれこれ物色した。

「この割れかっこいいですね~」

「この部分の釉薬がきれいです!」

濵野くんに拾われていく破片は、彼の手の中で輝きだす。

器として使えなくても、自然とできたひび割れは潔く、見方を変えると、美しいマテリアルとなること気づいた僕たち!破片の中から、結婚する2人に好きな形を選んでもらうことにした。

後日、濵野くんが指輪を完成させ、工房で4人で集まった。

破片をゴールドのリングに合わせた指輪は思っていた以上に素敵な仕上がりだった。 「わぁ〜きれいですね!」指輪を付けて、ニコニコしながらお互いの指を眺め合う2人。 ONE KILNの工房は幸せな空気に包まれた。

希少で高価な石ではないが、選ばれた破片はそれにも負けない個性があり、ストーリーがある。価値観を再考することで生まれた「Ash-Stone Series」。 ひとつひとつの破片を愛でながら、試行錯誤されたアクセサリーからは、濵野くんの優しい人柄と真摯な姿勢が感じられる。

渡辺くん末長くお幸せに!!

https://www.instagram.com/ryou_hamano/

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